2024年12月29日
ログハウス講座 vol.5: ログハウスができるまで
このログハウス講座のブログは、
ログハウスの知識からログワークまでを
ひとつのテキストとして毎週末に投稿しています。
ログハウススクールの予習としても活用できる内容です。
ぜひ週末のひとときにこのブログを読み、
憧れのログハウスをイメージしてください。
ログハウスは、自然素材を活かしながら一つ一つの工程を
丁寧に進めていくことで完成します。
今回は、基礎工事から完成までの流れを詳しく解説します。
1. 基礎工事
ログハウスの強度を支えるために欠かせないのが基礎工事です。
基礎図面に合わせて鉄筋コンクリートを打設し、安定した土台を作ります。
地震や台風にも耐える堅牢な基礎が必要です。
2. ピーリング(皮むき)
原木の皮をむく作業です。1本ずつ手作業で行い、
木材が傷つかないように注意を払いながら進めます。
美しい仕上がりのためには時間をかけて丁寧に行う必要があります。
自然の風合いを活かしたログハウスを作るための重要なステップです。
3. チェンソー・ワーク
ピーリングが終わると、いよいよチェンソーを使って
ログ材にノッチやグルーブを刻みます。
これはログハウスならではの工程であり、職人の技が光る部分です。
ログの組み方一つで強度や耐久性が変わるため、正確さと経験が求められます。
4. 組み込み
加工されたログ材を順番に組み上げていく工程です。
メーカーによっては仮組みを行いますが、
ハンドメイドの場合は現場で直接組み立てます。
ピーリングや仮組みは建設現場だけでなく、
広いワークサイト(作業場)で行われることも多く、
協力して進める大規模な作業です。
5. 棟上げ
ログウォールが組み上がると、
次は屋根を載せるための棟上げ作業が行われます。
小屋組みを経て、いよいよログハウスの形が見えてきます。
棟上げはログハウスの骨格を形作る最も重要なステップです。
6. 屋根の仕上げ
棟上げが終わると、次は屋根の仕上げです。
雨仕舞いを考え、防水処理を施します。
屋根の形状や材料によっても性能が変わるため、慎重に選定します。
内装工事と並行して行われることが多い工程です。
7. 建具工事・間仕切り
室内の間仕切りや建具の設置を行います。
ドアや窓枠を取り付け、部屋を分ける作業です。
この工程が進むと、住まいとしての形がはっきりしてきます。
8. 床の仕上げ・断熱工事
床の張り付けや断熱工事を行います。
ログハウスの快適性を高めるために重要な作業で、
室内の気温を一定に保つ役割を果たします。
9. 設備工事(電気・水道)
電気や水道などの設備工事を行い、
生活に必要なライフラインを整えます。
電気配線や水回りの配置を設計に沿って丁寧に施工します。
10. 塗装工事
ログハウスの外装・内装を塗装します。
木材を保護し、長持ちさせるために重要な作業です。
塗料の選び方によって、ログハウスの印象が大きく変わります。
11. 設備工事(仕上げ)
最終的な仕上げ工事として、電気機器や水道設備を取り付けます。
すべての工事が終わった段階で、ログハウスは完成となります。
ログハウスは多くの工程を経て完成しますが、
そのひとつひとつに職人の技術と情熱が込められています。
次回のログハウス講座もお楽しみに!
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間をダイジェストでまとめました。
ぜひご覧ください。