2025年1月12日
ログハウス講座 vol.9: チェーンソーの基本テクニックと玉切り
このログハウス講座のブログは、
ログハウスの知識からログワークまでを
ひとつのテキストとして毎週末に投稿しています。
ログハウススクールの予習としても活用できる内容です。
ぜひ週末のひとときにこのブログを読み、
憧れのログハウスをイメージしてください。
チェーンソーはログワークに欠かせない道具ですが、
安全かつ効率的に使用するには、
基本的なテクニックを習得することが重要です。
本日はチェーンソーの基本姿勢と玉切りの技術、
そして林業とログワークの違いについて詳しく解説します。
チェーンソーの基本テクニック
チェーンソーワークでは、適切な姿勢とスロットルワークが重要です。以下に基本的なポイントをまとめます。
1. 基本姿勢
ハンドルの握り方: 左手で前ハンドルを、右手で後ろハンドルを握ります。
足の位置: 足は肩幅よりやや広めに開き、バランスを取りやすい体勢にします。
膝と腰: 膝を軽く曲げ、腰を落として柔軟性を確保します。
リラックス: 体全体をリラックスさせることで、疲労を軽減しながら作業ができます。
2. スロットルワークの基本
大胆かつ繊細: スロットルはメリハリをつけて操作します。
低速から高速までの使い分け:
・ログ刻み: ガイドバーの中央を使用し、
フルスロットルで切ると効率的でエンジンへの負担も軽減します。
・カービングカット: アクセルに強弱をつけて曲線を切ります。
・スラブカット: 平面を仕上げる際は、ゆっくりと回転数を調整します。
エンジンの保護: チェーンソーがログから離れたらスロットルをオフにし、
高回転のまま放置しないことが重要です。
玉切りの基本
玉切りは丸太を垂直に輪切りにする技術で、ログワークの基礎となる作業です。
1. 姿勢のポイント
足を肩幅よりやや広めに開き、膝を曲げて腰を低く構えます。
ガイドバーを垂直に保ち、目線をカットライン上に置きます。
高い位置での作業ではチェーンソーを腰に預け、
低い位置ではひじを膝の上に置いて重量を支えます。
2. カットラインの重要性
ログハウス作りでは正確なカットラインに沿って切ることが求められます。
オーバーカットを防ぐ: カットラインを超えて切ることを避けるため、
慎重に作業します。
ラインを残しすぎない: 切り残しが多いと仕上がりに影響します。
3. 安全な環境づくり
足場を安定させ、作業に集中できる環境を整えることが重要です。
キックバックを防ぐため、小丸太などの障害物がない状態で作業を行います。
林業とログワークの違い
1. 作業目的とアプローチの違い
林業: 木を伐倒してその場で枝払い・玉切りを行い、
丸太を運搬する作業が中心です。
作業は効率性が求められ、チェーンソーの使用頻度が高くなります。
ログワーク: ログハウス作りでは、正確なカットが求められます。
カットラインに沿って慎重に作業を進めるため、
効率よりも精度が重視されます。
2. 作業環境の違い
林業: 不安定な山林での作業が多く、
傾斜や足場の悪さに適応しながら作業を進めます。
ログワーク: 丸太を「馬」と呼ばれる台に乗せ、
安定させた状態で作業します。
これにより正確なカットが可能となり、
作業の安全性も高まります。
3. 道具の使い方の違い
林業: 長時間の伐採作業では、
チェーンソーの耐久性やパワーが重視されます。
ログワーク: ガイドバーの操作やスロットルワークの精度が求められ、
特に繊細なカット技術が重要です。
チェーンソーの正しい使い方を習得することで、
作業の効率が上がり、事故のリスクも減ります。
ログハウス作りを安全かつ楽しく進めるために、
基本テクニックをしっかり身につけてください。
当社はあなたのログハウスづくりに最適なチェーンソーを提供します。
遠慮なくご相談ください。
次回のログハウス講座もお楽しみに!
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間をダイジェストでまとめました。
ぜひご覧ください。