2025年4月5日
ロックノッチでビームを組む
ログウォールが一定の高さに達すると、
ロフトの床を支えるビームの設置作業が始まります。
このビームの受けを確実に支えるのが「ロックノッチ」です。
ロックノッチは、ビームがログの中でしっかりと固定され、
ログウォールの剛性を高めるための重要な加工技術です。
ビームはあらかじめ決められた高さのログにセットされ、
他のログと連携して全体の安定性を確保します。
ビームのセットポイント
ビームスパン(間隔):ロフト床の荷重を受けるビームのスパンは、
約2m前後が標準です。根太材が細い場合や弱い材質の場合は、
スパンを詰めることで強度を保ちます。
ビームの設置方向:ビームは建物の短辺方向に並行に設置するのが基本です。
これにより、最も長いログを支えるプレートログと干渉しにくくなります。
ロックノッチ加工のポイント
ノッチの加工で最も大切なのは、
ビームががっちりと噛み合って動かないこと。
このとき、通常のノッチではビームが抜ける恐れがあるため、
外見上はわからない「内側から押さえる構造」にします。
これが「ロックノッチ」です。
ビームをノッチの内側で“ロック”することにより、
構造的な揺れや抜けを防ぎ、ロフトの強度と耐震性を
高めることが可能になります。
※具体的なロックノッチの図解と作り方は、
ログハウススクールで配布する実技資料にて詳しく学びます。
ロックノッチは見えない部分でログハウス全体の
安定性を支える影の主役です。
ログビルディングの中でも要となる技術の一つであり、
実際の施工現場でも頻繁に用いられる工法です。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間をダイジェストでまとめました。
ぜひご覧ください。