2025年1月13日
ログハウス講座 vol.10: キックバックとその防止策
このログハウス講座のブログは、
ログハウスの知識からログワークまでを
ひとつのテキストとして毎週末に投稿しています。
本日は月曜日で週末ではないのですが、
祝日なのでログハウス講座をお届けします。
ログハウススクールの予習としても活用できる内容です。
ぜひ週末のひとときにこのブログを読み、
憧れのログハウスをイメージしてください。
チェーンソー作業の中で最も危険とされる「キックバック」。
本日は、その原因と防止策について詳しく解説します。
安全な作業のために、ぜひご一読ください。
キックバックとは
キックバックは、チェーンソーのガイドバー先端上部が木や固形物に接触した際に、
チェーンの回転方向と反対方向に強い反発力が加わり、
ガイドバーが作業者の方へ跳ね返る現象です。
この現象は、以下の条件で発生します:
・ガイドバーの先端(特に1/4の円の上部)が固形物に触れた場合
・ソーチェーンが木に挟まれた場合
・接触角度やチェーンの状態、チェンスピードなど多くの要因が絡む場合
キックバックが発生すると、チェーンソーをコントロールするのが非常に困難になり、
切傷や致命的な事故につながるリスクがあります。
キックバックの防止策
キックバックを防ぐためには、発生原因を避けることが最も重要です。
以下に具体的な防止策をまとめます。
1. 正しい操作方法
両手でしっかり握る: チェーンソーを両手で正しい位置に握り、安定した姿勢を保ちます。
先端位置の把握: 作業中はガイドバーの先端位置を常に意識しましょう。
2. 適切な切断方法
ガイドバー先端を使わない: 特に枝を切る際には、先端部分で切らないよう注意します。
肩より高い位置を切らない: 作業範囲を肩より低い位置に限定し、安全性を確保します。
一度に切るのは一本の木: 複数の木を同時に切らないようにします。
3. チェーンのメンテナンス
目立と締め付けの確認: ソーチェーンは常に適切な状態に保ちます。
フルスロットルで切る: エンジン回転を安定させて切断します。
4. 環境への配慮
挟まりやすい小枝や雑木を避ける: ソーチェーンが挟まらないよう注意します。
張力の確認: 木に張力がかかっている場合は特に注意が必要です。
突っ込み切りは避ける: 突っ込み切りは経験者以外は行わないようにしましょう。
5. 作業位置の工夫
切断口の左側に立つ: キックバックが発生しても被害を最小限に抑えることができます。
その他の反発力:プルインとプッシュバック
プルイン
作業中にガイドバーの底部が木に挟まれたり異物に触れた際に、
チェーンソーが前方に引かれる現象です。
常にバンパースパイクをしっかり当てることで防ぐことができます。
プッシュバック
ガイドバー上部が木に挟まれたり異物に触れた際に、
チェーンソーが作業者の方へ跳ね返る現象です。
チェーンソーの動きに注意しながら作業を進めましょう。
キックバックやその他の反発力を理解し、
防止策を徹底することで、チェーンソー作業の安全性が格段に向上します。
ログワークを楽しみながら安全に作業を進めるために、
ぜひ参考にしてください。
当社はあなたのログハウスづくりに最適なチェーンソーを提供します。
遠慮なくご相談ください。
次回のログハウス講座もお楽しみに!
※当校での取り組み
キックバックが発生した際に左手を離さないよう、
また、ブレーキをかける際や解除する際に親指を
絶対に離さないことを徹底する訓練を行っています。
この訓練では、30秒間で30往復を目指して練習を重ねます。
ぜひ、「チェーンソー技術を楽しみながら向上」や、
今年の「40日間の軌跡」を収めた動画を参考にしてください。。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間をダイジェストでまとめました。
ぜひご覧ください。