※杉の特性を存分生かしたタイニーログハウス
※オンライン説明会(YouTubeライブ)アーカイブ
※現地説明会(YouTubeライブ)アーカイブ
※動画で昨年の埼玉県林業技術者育成研修の様子をチェック!
※動画でレクリエーションゲームをチェック!
2025年4月21日
五感と心に響く未来の森-科学で解き明かす森林の癒し効果
月曜日は、未来の林業・建築・森林・自然・地球・人間に
関わる技術革新を紹介する日です。
林業の魅力シリーズ第217弾では、「森に入ると心が落ち着く」という感覚が、
科学的にも裏付けられ始めている現代の新しい動き、
そしてそれをいち早く実践してきたNPO法人森林活用研究会こぴすの
取り組みに注目します。
科学が追いついてきた「森の癒し」
森の中を歩くと、なぜか呼吸が深くなる。心が静まり、体が軽くなる。
かつては「気のせい」「なんとなく良い」とされてきたこの感覚が、
今ではバイオセンサーなどを使った計測によって、交感神経・副交感神経の活動、
心拍変動、脳波の変化などから可視化・数値化できるようになっています。
心拍数の安定
副交感神経の優位化(リラックス状態)
コルチゾール(ストレスホルモン)の減少
これは、森林空間が単なる自然環境ではなく、
人の心身を整える“科学的空間”であることを示しています。
NPO法人森林活用研究会こぴすの取り組み
埼玉県寄居町の「こぴすの森」で活動するNPO法人森林活用研究会こぴすでは、
早くからこの森林の癒し効果に注目し、バイオセンサーによる科学的調査と
通年の森の開放(森のようちえん)を組み合わせた実践を行ってきました。
子どもたちが森の中で自由に遊び、自然に触れる
障がいや不登校傾向のある子にも適応できる環境
高齢者・企業研修・家族まで、あらゆる人が森に触れる機会を提供
森林内での行動・生理反応をセンサーで記録・分析し、癒しの効果を数値で示す
つまり、「感じる森」と「証明する森」の融合こそが、こぴすの強みです。
林業とのかかわり-癒しと伐採のバランス
こうした森林の癒し効果の「科学的理解」が進むことで、
林業の中でも以下のような新しい視点が生まれています。
森林整備において“癒しの空間設計”を意識する
伐採後の森をどう再生させるか、利用と保全の両立
森林教育や体験活動に「科学データ」を活用
森の経済的価値=木材+“健康効果”という複合評価へ
「伐って使う」林業から、「育てて癒す」林業への拡張。
これこそが、次世代の林業の新たな使命とも言えるでしょう。
まとめ:森は、治す。
こぴすのような取り組みは、林業の役割を大きく広げます。
森は木材の供給源であるだけでなく、人の心と体を癒す場所。
その効果を「感じる」だけでなく「証明し、伝える」ことができれば、
森林の未来はもっと豊かに、身近になります。
森とともにある暮らし-それは、癒しと再生の物語でもあるのです。
※令和6年度埼玉県林業技術者育成研修40日間のダイジェスト!
ぜひご覧ください。
※職業人講和アーカイブ